公開日:2002.07.03 最終更新日:2020.07.03
デジタルカメラを買い替えた。Nikon E5700というバリバリの新製品である。今までもE950(200万画素)、E990(300万画素)とニコン製が続いていたから、一応ニコン党になるのか。「豊富な機能」という甘い言葉と裏腹に、手間と苦労を強いらせデジカメの限界を教えてくれるニコンの親切さがたまらない。
平成10年、11年。12年と毎年のように買い替えて来たのはデジカメが発展途上の機材だからだ。半年前の製品が見事に陳腐化してしまう。(13年は何故か。。。。)
フィルムを入れるカメラ(銀塩カメラ)の場合、30年前のカメラで撮った写真でも、最新式のカメラで撮った写真でも、ほとんど見分けがつかない。ところがデジカメの場合、間違いなく新しいデジカメのほうが綺麗に撮れる。そんな訳で私の3台目のニコンデジカメは500万画素に正常進化した。
果たしてこのカメラが山車まつりの撮影に適しているのか?今までと撮り方や画像に変化が出るのか山車撮影に重点を絞って試してみようと思う。(本当のところは、秋祭りまでに何とか使い慣れておかないと本番でオタオタするのが怖い)
まずは、最大の特長であろうと思われるズームレンズについて。
画角は35mm~280mm(35mm換算。以下同様)だから、広角側は平凡である。他の一般的なデジカメと何ら変わることはない。ということは、背の高い山車を撮るには役不足ということになる。有る程度離れて撮らないと山車の車輪から屋根まで納まらない。
自然で素直な描写だが、私の好きなローアングルも変化に乏しくスリリングな雰囲気が出ない。実戦にはワイドコンバージョンが必要だろう。E5000のように望遠側を多少犠牲にしてもよいから28mmに出来なかったのだろうか。(28mm~200mmにしたらE5000は売れなくなるだろうが)
その望遠側は文句なし。例1で判るとおり上山の太平鰭がここまで捉えられる。例2の従来機と比べて貰えば一目瞭然だろう。これで山車の大抵の部分は射程圏内に入ることは間違いない。もちろんからくり人形もかなりアップで迫ることも出来そうである。
ただし、カメラ自体が軽く小さい為に、普通のデジカメの感覚で撮ったら、まず大抵の人はブレた写真しか撮れないだろう。デジ撮りスタイル(両手を伸ばして、液晶ファインダーを見ながらとるスタイル)ではダメでビューファインダー(=EVF:次回)でカメラを顔に密着させて撮らないといけない。
そしてBSSをオン。このBSSとはシャッターを押し続けて2~10枚撮った中から一番ブレの少ない画像を保存できる仕組みだ。
それでも、何枚かはブレた失敗作を撮ってしまった。望遠端付近ではシャッター速度は常に確認しながら撮らなくてはいけないだろう。ISOの設定を200あたりにするのも効果的か。
デジカメの不得意なものにボケがある。今までは背景をボカすのにすごく苦労したが、さすがにこのカメラならたやすいだろうが、まだ試す機会に恵まれていない。ボケ味とともにいずれ試してみようと思う。
例1:E5700 F4.2 1/90
例2:E990
画質は文句の付けようがない。さすがニッコールで各焦点距離ともに画面周辺部までシャープである。もっともホームページ用途には、贅沢すぎて全くその恩恵は受けられないのだが。
広角端で樽形、望遠端付近でわずかに糸巻き形の歪曲がある。特に広角端での壇箱撮影など直線部分では目立たつかも知れない。最も従来機でも同様だったのに気にもしていなかったのだが。本来はフレーミングで逃げるべきなのかもしれない。
※デジタルズーム×4を使用すると1120mm相当にもなるのだが、コレは実用的ではない。
