公開日:2012.03.02 最終更新日:2020.06.26
名古屋の山車まつりのルーツ『東照宮祭』に戦前まで9輛の山車が曳き出されていました。
なかでも下七間町より曳き出された「橋弁慶車」は一番最初に出来た山車で、元和6年(1620)のことでした。
五条橋で弁慶と牛若丸が大立ち回りを演じるからくりが評判になり、橋を上山に載せた橋弁慶車は以後順次出来上がった東照宮祭礼車9輛の中でも、もっとも人気の高い山車でした。
しかし、残念なことに太平洋戦争の空襲でこの橋弁慶車をはじめ、9輛の山車全てを焼失してしまい、現在では山車もからくり人形もその姿を見ることはできません。
かつて名古屋碁盤割で呉服屋をしていた間下浩之さん(75才)が、ドキュメンタリー「開府400年 名古屋の山車祭り」を制作した森零氏を訪ねたのは昨年(平成23年)のこと。
橋弁慶車の囃子を戦後佐藤國三郎氏に習ったこと。そして「50年吹いていないから、笛の指づかいはもう忘れてしまったけれど、今でも俗唄は覚えている」と当時の俗唄を歌いだしたそうです。
絶えてしまったと思われた七間町の囃子を、間下さんが記憶する唄をもとに復元したのが、楫方組織二番永田組と御洒洛の面々でした。
それと同時に囃子復活とそのプロセスを記録し、ドキュメンタリー映画として制作されたのが「七間町 橋弁慶車 お囃子の復活」です。
さらに橋弁慶車を始めとする戦前の山車のモノクロ写真をカラー変換するというプロジェクトも加わりました。
上映講演会のお知らせ
今回紹介した「七間町 橋弁慶車 お囃子の復活」の上映会が下記日程で開催されます。
入場無料ですので、興味のある方は鑑賞されてはいかがでしょうか。
また、戦前の山車写真をモノクロからカラー化したパネル展示も行われます。
平成24年3月 3日(土)
- 西区役所講堂
- 13時半開場 14時上映講演開始 15時半終了
平成24年3月10日(土)
- 東区役所講堂
- 13時半開場 14時上映講演開始 15時半終了
平成24年3月18日(日)
- i-cafe妙真寺
- 19時上映講演開始 21時終了
平成24年3月24日(土)
- 中生涯学習センター
- 13時半開場 14時上映講演開始 15時半終了
平成23年度 あいちトリエンナーレ地域魅力づくり事業
- ドキュメンタリー映画 「七間町橋弁慶車 お囃子の復活」 (35分)
- 無料上映講演会 (戦前の山車カラー化写真パネル 展示有)
| 製作 | 名古屋活動写真 |
|---|---|
| 監督撮影 | 森 零 |
| 編集 | 村崎哲也 |
| お囃子口伝 | 間下浩之 |
| お囃子編曲 | 二番永田組 御洒洛 |
| 協力 | 名古屋東照宮 名古屋城管理事務所 名古屋市政資料館 名都美術館 二代目萬屋仁兵衛 名古屋ビジュアルアーツ 中日新聞 他 |
| 後援 | 愛知県 名古屋市 |
※当日上映される映画のDVDが製作されます。またカラー化された戦前の山車写真も販売予定だそうです。
入手ご希望の方は上映会場で予約、または下記名古屋活動写真サイトをご覧下さい。
問い合わせ 名古屋活動写真052-581-1201
