公開日:2006.12.10 最終更新日:2020.07.06
『どうしてあんなに空を青く撮る事が出来るの?』と質問されることがある。
何か特別な仕掛けでもあるのかと思われているようだが、実は特別な仕掛けは…あるのだ。
これは後でお答えすることにして、初心者の方でも以下の条件さえ整えば空を青く撮ることは出来る。
- 青空であること(当たり前だが、曇り空を青空には出来ない)
- 太陽を背にして撮る(順光という)
- 露光オーバーは厳禁(コンパクトデジカメは明るく写る傾向があるので露出補正を-0.5程度にすると青さが強調される)
私の場合は上記に加えてPLフィルター(偏光フィルター)というものをカメラのレンズの前にセットしている。残念ながら最近の薄型デジカメには構造上装着出来ないものが多いようだが。
PLフィルターにはさまざまな効果があり、その原理は説明しないが、ここでは空を青く(濃く)コントラストを強調するために使用する。
PLフィルタは枠が回転するようになっていて、その枠をクルクル回すと空が濃くなったり薄くなったりするのだ。
一眼デジカメであればファインダーで、デジカメなら液晶モニターでその効果を確認しながら撮影が出来る
下の写真は、ほぼ同じ場所、同じ時間帯に撮影したもの。ご覧のように全く違って見えると思うが、右側の写真がPLフィルターを使用して撮影したものだ。
PLフィルターなし
PLフィルター装着
空と雲のコントラストが強調される。
PLフィルターなし。
空を濃くしようとすると山車も暗くなってしまう。
PLフィルターの効果は空を青く濃くするだけではなく、光の反射を消すことが出来る。
PLフィルターなし
PLフィルターあり
上記写真は黒のアクリル板の上にミニカーを置いて撮ったものだ。左の写真はアクリルの面にミニカーが反射して写り込んでいる。右の写真は同じアングルから撮ったにもかかわらず全く写っていない。
このようにガラスや樹脂の反射を消す事が出来るのだ。また漆や水にも適用出来るが、金属や鏡には全く効果がない。
