公開日:2002.11.28 最終更新日:2020.07.05
ホームページの写真(画像)にはjpegというファイル形式が使われる。最近ではデジタルカメラの画像保存形式としても一般的なので、名前をご存じの方も多いだろう。
このjpeg画像だが、画像データを圧縮することによりファイルサイズ(容量)を小さくすることが出来る。この特徴によりデジカメでは限られた保存メディアに多くの画像を保存することが出来るのだ。
そして、転送速度が遅いインターネットで多く使われる所以でもある。ファイルサイズが小さければ、ページがより早く表示される道理。
このjpegによる圧縮を知ってか知らずか、時として表示に大変な時間がかかるサイトに目に掛かる事がある。大抵は無圧縮の巨大サイズな画像が貼り付けてあるためだが、気の短い私は待ちきれないのでサヨナラしてしまう事にしている。最低限の常識だけは身につけて開設して欲しいものだ。
この圧縮だが、良いことばかりではない。画像を圧縮することにより、画質も劣化する。(しかも一旦劣化した画像は元に戻ることはない)
下の写真は240*180ピクセルの画像で無圧縮の場合約52Kbのファイルサイズである。これを画像編集ソフトのPhotoShopでそれぞれA低画質、B中画質、C高画質で保存してみた。
A 画質10(約7.0Kb)
B 画質35(10.6Kb)
C 画質80(26.3Kb)
幕の刺繍部分を見れば画質の違いが理解頂けるだろう。特にAは空にもノイズと画質劣化が顕著である。また、BとCの差はわずかだが、電線などに違いが見られる。
だが、ファイルサイズが画質35では10.6KBなのに画質80では26.3Kbと2。5倍にもなってしまう。この場合画質35あたりで使用するのが適当であろう。
また、ファイルサイズは画像の大きさによっても変化する。大きい画像はファイルサイズも大きくなるのは当然である。
Dは長辺360pixelの大きさで、Eは長辺240pixelであるが、画質を50に揃えて見た。当然Eの方が画像サイズも小さくなっている。
FはDと同じ画像の大きさでファイルサイズがEと同じになるように圧縮率を変えて見た。
多少の劣化はあるが、この画像のケースではDもFもほとんど変わらないように見える。よって大きな画像でファイルサイズも小さいFを使用すればよい訳だ。
インターネットの接続環境の主力が電話回線(アナログモデム)だった数年前は、ホームページ1ページのファイルサイズの合計は100Kb以下が良いとされていた。一般的な人が表示を待てる平均的な数字らしい。
私は画像1枚で大体15Kb程度に抑えているのだが、これだと画像が6~7枚程度にしなければならない。
私のホームページはご存じの通り画像が多いので、これは大変なことである。
1枚毎に画像の大きさ、圧縮率、画質の劣化を確認しながら、試行錯誤を繰り返し最適(妥協)ポイントを見つけ出すのであるが、結局画質が犠牲になってしまう事が多い。
このところのブロードバンドの普及により、こうしたファイルサイズの呪縛からは解放されつつあるので、今後見直しをしたほうがいいのかもしれない。
が、いまだアナログモデムやISDNユーザーが多くの比率を占めているのも事実。
難しい問題ではある。
注:このjpegによる圧縮は、ホームページの画像やメール添付の画像などファイルサイズを小さくしたい場合に使用します。デジカメデータの保存や、プリントの加工などでは最高画質、またはtiff、bmpなど画質の劣化のない保存方法にします。
D 360*240pixel画質50 画像サイズ12.4Kb
E 240*160pixel画質50 画像サイズ8.7Kb
