第39回 狭隘壱番

 公開日:1999.12.09  最終更新日:2020.07.14

  • 第39回 狭隘壱番
場所
名古屋市中村区広井神明社祭
コメント

名古屋駅前の近く、周囲をオフィスビルやマンションが立ち並ぶこの一角は戦災にも会わず、古き名古屋の香りを漂わせてくれます。
さて神明社近くのこの辻は山車曳きの経路になっていますが、想像を絶する狭さで、見物人を楽しませてくれます。
まずは、実況中継をお聞き下さい。

さあ、注目の二福神車が登場しました。長年の経験と勘で進入角度は決まっているようです。ここで角の民家のおばあさんが家の中から登場です。おもむろに大きく玄関の引戸を右に開け放しました。二福神車がなおも進みます。あっ!進行方向左の梶棒が民家に入り込んでしまいました。大丈夫でしょうか?二福神車はその位置で少しずつ梶を右に切っています。やっと梶棒が外に出たようです。あれあれ?おばあさん、今度は引戸を反対側に寄せてしまいました。山車はまた少し前進です。おっ!!またもや、梶棒が家の中にっ!しかし大丈夫のようです。引戸を逆に寄せたのが幸いした模様です。
山車はまたもや少しずつ梶を切っていますが、ああああっ…!私の居場所がなくなって来ました。えっ、何?「危ないからどけ」ですって?
そんなこと言われても、私も中継しなけりゃいけないし写真も撮らないとなりませんので。
おおっ!梶棒が私にぶつかるっ!少し後退しようかな。痛い!なんだ?後ろは塀か。あわわ。。山車が…途中ですが実況中継を終わります…

と、こんな感じで山車はこの曲がって行くのです。要するに曲がる角の家の玄関先に梶棒を入れないと曲がれないほど狭いところなのです。(自動車でも通りたくない道です)上の画像でははっきりとした状況の説明になっていませんね。どうするのかと興味津々見ていたら、写真を撮るのを忘れていたんです。あわてて撮ったのが上の1枚だけ。
でも、このシーンをうまく撮ろうと思ったら、神明社の木か塀に登るか、山車の上から撮るか、それともヘリコプターで撮影するしか方法がなかったりして。
あ。向こうの家の中から撮ればいいのか!…