第23回 雨と傘

 公開日:2000.07.03  最終更新日:2020.07.14

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場所
東海市横須賀まつり
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雨が降ると、大抵山車はカッパ(ビニール)で、梶(楫)方はもう濡れるに任せるパターンが多いですね。一方見物人はというと、(雨降りに祭り見物という物好きは、決して多くはないでしょうが)やはり傘でしょう。

左上の写真は平成10年秋の横須賀まつりです。この日は朝から雨で、さすがの私も「今日は中止だろ」と内心思いながら、横須賀へ向かいました。ところが、なんと本降りの中で祭りは行われているのです。左の写真は、夕刻愛宕神社南の通称「どんてん場」に到着し、からくりを奉納しているところです。

この雨中でのからくりも異様ですが、傘を差してからくりを見る観衆には、もっと不思議なものを感じます。何もこんな雨の中で、からくりを見なくてもいいと思うんですがね。(あ、私は別です)

右上の写真は、その後神社前でどんてんをしているところです。本当はもっと近くまで行きたかったのですが、ご覧のようにこれだけ傘が開いていてはね。雨さえ降っていなければ「ちょっとゴメンなさいよっ!」って掻き分けて前へ行けるのですが、この状況では、傘に目をつつかれる恐れが大です。

仕方なく、後方から写真を撮ろうと思ったのですが、あたりは真っ暗。横須賀まつりに行かれた事のある人はご存じだと思いますが、この時間はもう写真を撮れる明るさじゃないのですね。
デジカメのゲインアップとレタッチを駆使して擬似的に明るくしたのが上右の写真です。

ところで、この2枚の写真ですが、前方の人たちの傘が下にあるのに気が付きましたか?「脚立だろう?」って。違いますよ。三脚でも一脚でもありません。何せ、あの雨とこの傘の列ですからそんな余裕はありません。

ここをご覧の方だけに、そっとお教えしましょう。折り畳み傘の先端のポッチはネジになっていて取り外せるようになっています。そのネジのピッチはカメラ底面の三脚ネジ穴と同じなんですよ。それで傘にカメラを取り付けると、カメラ付き傘が出来上がります。

ただし、傘の上にカメラがありますから雨に濡れてしまいますよね。だから逆に持ちます(柄を上に)
そうして傘付きのカメラを頭上にかざして撮れば、両手が使えて雨にも濡れない!。。。どうですっ!

ただし、この撮影法には欠点が3つあります。1つ目は、雨の中どうやって濡れずにカメラを傘に取り付けるか。2つ目は雨足が強いと、頭上の傘に雨水が溜まってどんどん重くなります。最大の欠点は、とってもカッコ悪くて周囲から白い目で見られかねない事でしょうか。「何やっているんだアイツ」と思われること必定!
もしかして信じてしまう人がいるかも知れませんが、こんなやり方で撮ったなんてウソですよ。(傘にカメラが取り付けられる事は事実ですが)
そんな恥ずかしいこと、私がするわけがないでしょ。(誰です。あいつならやりかねん、などとと言うのは)

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