「『迷人のまよいごと』の更新がないね。迷うことがなくなったのですか？」と複数の人から云われた。
いや、そうではなくて世迷うことばかりなのだけど、つい更新をサボっていただけのこと。
こんなところでまで見てくれるとは、有りがたい事だ。
そんなわけで、時間が少々戻るかもしれないが、再びお付き合い下されば幸い。

前回PCを大きく変更したのはいつだったか…
そうだ、「迷人のまよいごと」を見ればよい。まさにプライベートな備忘録をネットに上げているようなものだから。
2009年の3月に「'09バージョンマシン」と書いていた。もっともこれは内部のCPUとマザーボードを入れ替えた大改造で、原型は更にさかのぼって2007年1月の「'07バージョンマシン」だった。
HDDやBDドライブを増設したり、グラフィックボードを交換などその間にも行っているのだが、我ながらよく我慢していたと思う・・・

と、いつものように長い前置きになったが、パソコンを新しくしようと思ったのは昨年(2011年)の正月だった。
'09バージョンマシンも最初の頃は満足していたが、2年も経てば技術も進歩するし不満も出るというもの。
改良ポイントは3点。

• ハイビジョン動画のエンコード時間を短縮
• 静かに
• 内蔵ドライブ数の増加

そしてバリバリのニューマシンを造る！
お伊勢さんだって20年ごとに式年遷宮するじゃないか。 諏訪大社も5年ごとに御柱を立てるのだから、novaマシンも4～5年に1度くらいは新造しなきゃ。

今回のポリシーは『静かで高性能で安定性のあるしかも拡張性があって使い勝手の良いパソコン』
随分欲張ったものだ…
前マシンは『頑丈で蝶が舞うごとく静かなパソコン』ということで、静かさで定評のあるAntec Soloというケースをチョイスしたのだけど、思わぬ落とし穴があった。
確かに頑丈だったし、分厚い鉄板に吸音材が貼られたケースは密閉性も良くドッシリ重くて静かだった。
ただし静かなのは「普通に使えば」という条件付きだったとは、実際に使って見るまで判らなかった。
CPUやその他から発生する熱はフロントファンから吸った空気で冷やし、リヤパネルのファンで排熱するのだが、動画のエンコードなどでCPUを酷使すると、ケース内部の温度が上昇する。
そうするとCPUファンやケースファンは温度を下げようと通常時の何倍もの速度で回り出す。
さすがの静音ケースも耳障りな音が漏れてくるのだ。
密閉性が良いということは、余分な穴や隙間がないということ。それゆえに内部は案外狭くて空気の流れが悪いのだろう。熱が内部にこもってしまうようなのだ。
特に夏場に過酷な処理をさせると、CPUがかなり熱くなるようで、CPUファンが壊れそうな音で回り出す。
横のカバーを外して使ったりしていたが、根本的な対策ではない。

という事で今回はケースに重点を置いて選んだのがコレ。
LianLi社(読み方がわからん)のPC9FJというモデルでオールアルミ製だから、多少は電磁波対策にもなる…のか？
しかし、ややマイナーなこの製品、ネットで見て一発で気に入ったのだが、名古屋市内で探してみたが売っている店がない。
ネットでやっと探し出したのが埼玉県の業者。ついでだから電源も一緒に取り寄せる事にした。

このケースにゆっくり回る12㎝静音ファンを2コと排気用にリアに16㎝と天井に14㎝。
そして電源も定評のあるENERMAXのPRO87+という組み合わせ。
このケースと電源というパーツだが、値段がPCの性能に直接関わってこないパーツなので、手を抜こうと思えばいくらでも出来る。しかし今回は安定性と使い勝手を考慮して、novaにしては清水の舞台落下クラスの決断。
だから、今度は長く使おう………と思う………（できるのか？）

中身のCPUとマザーボードも最新のものを使いたい。
しかし、新規格のマザーボードはバグがあって回収騒ぎもあったりしたので怖くて手が出せず。しびれを切らして新しいパソコン制作に取り掛かったのが6月の中旬(2011年)だった。
※もう1年前の事だったのか…

組立は何の問題もなかったので省略して。
さて電源オン！…「あれ？電源入らない？」 と思うほど静かだったから、かえって不安になってしまう。
一瞬ドキッとさせてくれたが、普通に起動した。
Antec Soloほど密閉性の良いケースではないから、どこかで騒音が漏れてくると思ったのだが、拍子抜けするほど静かである。 モニターで見るとCPUファンが200回転チョットでしか回っていない。こんなので冷えるのかと思ったがCPU温度は室内温度＋10度くらいだから問題ないのだけど…