本当にあったら怖い話

 公開日:2004.06.15  最終更新日:2020.07.03

もし頭が痛くなったらどうしますか?
1。医者へ行く 2。頭痛薬を飲む 3。そのまま我慢する?
大抵の人は2。の頭痛薬を飲んで様子を見るのでしょうが、もし薬が手元に無かったら、仕方ないので薬局に買いに行きます。
たまたま運悪くこんな薬局だったら……………
「頭痛薬下さい」(正確には鎮痛薬だろうか)
「このケースに並んでいるのが全部そうですが、どれがいいですか」
『Bファリンの36錠』を指さし「コレ下さい」
『Nシン』でもなければ『Sデス』でもないのは好みの問題と今までの経験からで、36錠なのは24錠では割高ですぐに無くなってしまうのと、60錠は高いからである。
そして商品の前に表示してある消費税込み1230円の価格表示カードを一瞥しポケットから千円札2枚を用意して支払いに備える
私はせっかちだからレジ前でゴソゴソ財布を取り出したり小銭を数えるのが嫌いである(単に無精なだけかもしれんが)。レジでさっと支払いを済ませたらお釣りはポケットへ放り込む。だからポケットの中は小銭だらけである(^_^;)
ただ、その小銭がポケットを破ってしまうほど増えないのは、誰かが在庫処分してくれているのだと思うが、差し障りもあるし今回とは関係ない話…

話をレジ前に戻す。
「1680円頂きます」と言われたら、大抵の人は「あれ?違いますよ」と指摘するに違いない。気の短い人間なら怒り出すかもしれぬ。
はっきりと1230円と書いてあるのだから抗議するのは当然である。店員も価格表示カードを確認して、他の店員に聞いたりあちこち電話して30分も経った頃だろうか、
「このBファリンは間違いなく1680円です」と宣言されたとしたら…

この事態にどう対処するのがベターなのだろう。仕方なく1680円のBファリンを買うのか。それとも頭痛をこらえ自宅まで戻り、自転車で更に10分の安売り店で890円の『Bファリン36錠』を買い求めるのが良いのだろうか。
実は伏線としてこの大型量販薬局は自宅から徒歩5分、反対側に自転車で10分行けば更に安い安売り薬局があるのだった。緊急時なら多少高くても近い方を選ぶのは道理だろう。

だが頭痛で意識朦朧の私は普段の温厚な性格が豹変し、意地悪にも次のような質問を店員に浴びせていたのだった。
「ではここに書いてある1230円は間違いなのか。それとも安値表示で購買心をあおり、実は高値で販売するぼったくり商法なのですか」
それでも、店員が次のように答えたとしたら…
「このBファリンは1680円ですが、1230円のBファリンは在庫が切れています。ご希望なら5日ほどお待ちいただければ1230円のBファリンをお取り寄せしますが」
さらに聞けば1680円も1230円のBファリンも成分・効能・容量・包装ともに同じだという。つまり世の中の一般常識で考えるなら同一商品なのだ。ひょっとしたら単に仕入れ時期が違うか、卸店が違うのかもしれないが、末端消費者には関係ない話。

タダでさえ割高な薬局なのに、散々待たされたあげく店頭に表示された値段より更に何割も高く買わされようとしたら。。。
確かに他の選択肢はある。Bファリンなら24錠も60錠もあるし、『Nシン』でも『Sデス』でも同じ鎮痛剤だから大して効果に違いはないのかもしれない。

だが、私はこだわりたい。1230円のBファリンが欲しいのだ。目の前に同じ商品があるじゃないか。それを1230円で売りなさい。同じモノじゃないですか。そもそも頭が痛いのに5日間も待てとおっしゃるのですか。もし3日目で死んだらどうしてくれるんですか。

ひょっとして、そんな薬局あるわけ無いとお思いですか?
もちろんありません!
私のフィクションですから。でも似たような話なら…
気が向いたら次回、大立ち回りで1230円のBファリンを買ったお話を(^_^;)。

この項に登場する薬局、薬品はフィクションですから実在しません。